バフェットがビットコインに投資!?トランプ時代と暗号資産の急激な変化

バフェットがビットコインに投資!? トランプ時代と暗号資産の急激な変化

この記事のポイント

  • ウォーレン・バフェットのビットコインへの抵抗とその背景
  • マイケル・セイラー(Michael Saylor)の企業戦略とビットコインの主流化
  • トランプ政権下での暗号資産政策とその影響
  • バフェットがビットコインに参入する可能性

2025年3月12日、マイケル・セイラーはXで「We’re orange-pilling Warren Buffett!」と投稿し、伝統的な金融の象徴であるウォーレン・バフェットについて言及しました。
トランプ政権下で暗号資産が国家レベルで注目を集める中、ビットコインの価値と影響力は急速に高まっています。

この記事では、バフェットのビットコインへのこれまでの反応と、市場の急激な変化が彼の姿勢を変える可能性について探ります。

ウォーレン・バフェット:投資の巨匠とその哲学

投資の巨匠として知られるウォーレン・バフェットは、「オマハの賢人」として世界的に尊敬される投資家であり、彼が率いるバークシャー・ハサウェイは、2025年現在、推定総資産1.3兆ドル以上を誇る巨大な持株会社です。バフェットは、1950年代からベンジャミン・グラハムの価値投資哲学を基に、長期的な視点で企業価値を見極める戦略を追求してきました。
コカ・コーラ、アップル、American Expressなどへの投資を通じて、バークシャー・ハサウェイの純利益を2024年には約960億ドルに押し上げ、運用資産の年平均成長率20%以上という実績を築いています。

バフェットは「自分が理解できないものには投資しない」という原則を貫いており、ビットコインのようなデジタル資産は、従来の価値基準や収益基盤に欠けるため投資対象として見ていません。
この姿勢が、彼がビットコインを「ラットポイズンスクエア」と批判する根拠となっています。
ですが、もしバフェットがビットコインに投資する日が来れば、それは暗号資産の主流化を象徴する歴史的な転換点となるでしょう。

「投機的バブル」への懸念:ビットコインへの抵抗

2018年、バフェットはビットコインを「ラットポイズンスクエア」と呼び、「暗号資産は必ず悪い結末を迎える」と断言しました。彼の懸念は、ビットコインが実質的な価値を生み出さない「投機的バブル」であり、伝統的な価値基準(企業収益や現物資産)に基づかない点にあります。長期的な価値創造と安定性を重視する彼の投資哲学では、ビットコインのような変動性の高い資産には明確な抵抗があるのです。

しかし、2025年3月時点のビットコイン環境は、バフェットの参入障壁を下げつつあります。セイラーの「We’re orange-pilling Warren Buffett!」という発言は、トランプ政権下での暗号資産の進化がバフェットの考えを変える可能性を示唆しています。

「orange-pilling」とは?

ビットコインコミュニティ内で使われるスラングで、ビットコインに投資したり、ビットコインに専念したりすることを意味します。

マイケル・セイラー:企業資産戦略の革命者

マイケル・セイラーは、ビジネスインテリジェンス企業ストラテジー(旧マイクロストラテジー)のCEOとして、2020年からビットコインを企業資産として積極的に取り入れるパイオニアです。彼のビジョンは、ビットコインを単なる投機的資産ではなく、長期的な価値貯蔵手段(デジタルゴールド)として位置づけるものです。

2025年現在、ストラテジーは約499,096 BTCを保有しており、これは総額で約309億ドルと推定されます。この保有量は、エルサルバドルの5,700 BTC、Teslaの9,720 BTC、Blockの8,027 BTCを大幅に上回り、米国政府が保有する約198,109 BTC(約177億ドル相当)さえも超えています。
セイラーの先見性とビットコインへの揺るぎない信頼が、企業戦略に革命をもたらしたのです。

トランプ政権の影響:暗号資産の国家戦略

トランプ政権の登場は、暗号資産環境に劇的な変化をもたらしています。2025年3月時点で、トランプ大統領は戦略的ビットコインリザーブの創設を提唱し、シンシア・ルミス上院議員らとともにビットコインを国家資産として公式に認識する意図を示しています。
この動きは、バイデン政権の厳格な規制とは対照的なアプローチであり、市場に大きな期待感を生んでいます。

トランプ政権は、暗号資産業界に精通した人材を要職に起用しており、例えば商務長官候補にハワード・ルティック、財務長官候補にスコット・ベッセントを検討するなど、暗号資産の規制緩和とイノベーション促進を進めています。これにより、ストラテジーのような企業がビットコインを拡大する土壌が整い、セイラーの成功が、バフェットのような伝統的投資家にビットコインを見直させる契機となりつつあります。

バフェットの転換点:投資への必然性

ビットコインが国家レベルでの採用が進む可能性が高まる中、バフェットがビットコインに投資する必然性も強まっています。ストラテジーの成功例や米国の戦略的リザーブ提案は、ビットコインが長期的な価値貯蔵手段(デジタルゴールド)として認められつつあることを示しています。

バフェットがビットコインに投資する場合、その影響は計り知れません。
彼の投資決定は市場心理に大きな影響を与え、暗号資産が従来の金融システムに統合されるきっかけとなるでしょう。
バフェットの「理解していない」資産への投資は彼の哲学に反しますが、トランプ政権の政策やセイラーの成功例が、彼の慎重な姿勢を覆す可能性を秘めています。
この転換は、ビットコインにとって歴史的なマイルストーンとなり、暗号資産の主流化を加速させるでしょう。