ビットコイン関連株|Strategy・メタプラネット・Bitcoin Japanの特徴
この記事のポイント
- Strategy世界最大(64万BTC)は実績と規模で安心感
- メタプラネット(3万BTC)は高BTCイールドで成長スピードNo.1
- Bitcoin Japan(堀田丸正)は社名変更直後で配当還元の新モデルに期待
ビットコインの価格が10万ドルを突破し、個人投資家の間で「ビットコインに投資したいけど、直接買うのはハードルが高い」という声が増えています。そこで注目されているのが、ビットコインを大量保有する上場企業の株式です。株式なら証券口座で購入でき、NISA口座を使えば税制優遇も受けられます。この記事では、世界最大のStrategy(ストラテジー)、日本のトップランナー・メタプラネット、そして11月に社名変更したばかりのBitcoin Japan(旧堀田丸正)の3社について、個人投資家目線で投資チャンスを解説します。
Strategy(MSTR)|世界最大の保有量と長期的な上昇期待
なぜ今、Strategyに注目すべきか?
2025年11月9日時点で641,692 BTC、評価額は約475億ドル(約7兆円)を保有する世界最大のビットコイン保有企業です。
投資チャンスのポイント
1. 圧倒的な保有量による市場への影響力
既に供給量の2%を超えるビットコインを保有しており、市場への影響力は絶大です。今後さらに購入を加速する方針で、長期的なビットコイン価格上昇の最大の受益者となる可能性があります。
2. 5年間の実績による信頼性
2020年8月から一貫してビットコイン戦略を推進してきた実績があり、「BTCトレジャリー戦略の元祖」として機関投資家からの信頼も厚い企業です。
3. 洗練された資金調達スキーム
ゼロ金利の転換社債、8〜10%の優先株、株価が高い日に小口で行うATM増資を組み合わせた「フライホイール戦略」により、市場環境に応じた継続的な買い増しが可能です。
4. ビットコインETFを超えるリターン期待
市場の目には、この会社の株が「ビットコインが1.5~2倍くらいの勢いで動くお得な券」に映るという特徴があります。ビットコインが上昇すれば、より大きなリターンが期待できます。
5. 調整局面が生んだ買い場
2025年11月時点では株価が調整局面にあり、ビットコイン価格の変動に連動して下落していますが、長期的なビットコイン上昇を信じる投資家にとっては、仕込みのチャンスと捉えることもできます。
知っておくべきリスク
- 2024年第3四半期までに3億4,000万ドルの純損失を計上し、3期連続の赤字となっている本業の状況
- 転換社債の株式転換による希薄化リスク
- 2022年以降の米長期金利上昇により、新規社債の発行コストが増加している点
- ビットコイン価格の下落時には株価も大きく下落するボラティリティの高さ
投資家へのアドバイス
長期的なビットコイン上昇を信じる投資家にとって、Strategyは「BTC保有の王道」です。株価のボラティリティは非常に高いものの、その分、ビットコイン価格上昇時のリターンも大きくなります。米国株に投資できる証券口座があれば、価格が下がった時に少額ずつ積立投資することで、リスクを分散できます。
メタプラネット(3350)|調整後の反発を狙う日本株の成長銘柄
なぜ今、メタプラネットに注目すべきか?
2025年11月時点で約30,823 BTCを保有し、日本企業として最大のビットコイン保有量を誇ります。
投資チャンスのポイント
1. 高値調整後の押し目買いチャンス
2024年初の18円から2025年6月には1,930円まで上昇(約100倍)しましたが、その後調整局面に入りました。株価が落ち着いた今が、長期投資の仕込み時と見る投資家が増えています。ビットコイン価格の回復とともに、再び上昇トレンドに入る可能性があります。
2. 世界トップクラスのBTCイールド
四半期別BTCイールドは、2024年Q3で41.7%、Q4で309.8%、2025年Q1で95.6%と高水準を維持し、年初来225.4%を達成。成長のスピードは現時点においてStrategyより段違いに高いという評価も。1株あたりのBTC保有量が急速に増加しているのが最大の魅力です。
3. 野心的な「555ミリオン計画」
2027年末までに21万BTC保有を目指す「555ミリオン計画」を発表。実現すればビットコイン総供給量の1%保有する「1%クラブ」入りです。計画達成への期待感が、今後の株価上昇の大きな材料になるでしょう。
4. 収益モデルの確立
2025年第1四半期の売上高は8億7,700万円と前年同期比約940%増加し、営業利益は過去最高の5億9,300万円を記録。ビットコインオプション取引による収益化に成功しており、単なるBTC保有企業ではなく、収益を生み出す仕組みを構築しています。
5. NISA対応の日本株
東証スタンダード上場なので、新NISAの成長投資枠で購入可能。税制優遇を受けながら長期投資でき、確定申告の手間も不要です。
知っておくべきリスク
- 総資産の87%がビットコインに集中する極端な戦略
- ビットコイン価格の変動に株価が大きく連動(上にも下にも激しく動く)
- 新株予約権発行による株式希薄化の可能性
- 過去の急騰から見て、調整がさらに続く可能性も
投資家へのアドバイス
「日本版Strategy」を目指すメタプラネットは、高成長と高リスクの両面を持ちます。調整局面の今は、長期的な視点で分散して仕込むには良いタイミングかもしれません。特に、2026年末までに10万BTC、2027年末までに21万BTCという目標達成への期待感は大きな魅力です。ただし、一度に大量購入するのではなく、価格が下がったタイミングで少額ずつ買い増す戦略がおすすめです。
Bitcoin Japan(8105)|社名変更後の新たな展開に期待
なぜ今、Bitcoin Japanに注目すべきか?
2025年11月11日に正式に「Bitcoin Japan株式会社」へ社名変更したばかりで、これから本格的なビットコイン購入を開始する段階です。
投資チャンスのポイント
1. 米国大手Bakktのバックアップ
米デジタル資産企業Bakktが約30%の株式を取得し筆頭株主に。Bakkt全体として、ビットコイン総供給量の1.5〜2.5%の保有を目標としており、その日本拠点として機能します。グローバル企業の資金力と知見を活用できる強みがあります。
2. 独自の「デュアルリターンモデル」
保有ビットコインの一部を規制準拠のレンディングおよびレポ市場へ投入し利回りを確保。BTC価格上昇益(キャピタル)+貸出利回り(インカム)の2軸で収益を得る戦略です。ビットコイン価格が横ばいでも収益を生み出せる可能性があります。
3. 配当還元による株主メリット
1%以上の持続的配当方針を掲げ、株主還元を組み込んだビットコイン財務戦略を進めます。他の2社にはない配当が得られるのは大きな魅力です。
4. 社名変更直後の注目度
Bakktによる買収発表を受けて、2025年8月19日時点で株価が10倍に急騰した実績があり、社名変更を発表した11日、同社株の終値は前日比+14.8%の774円となりました。今後のビットコイン購入発表で、さらなる材料が出る可能性があります。
5. 低時価総額からの成長余地
時価総額が約500億円と、他2社と比べて小規模。これから本格始動する分、上昇余地が大きいと見ることもできます。小型株特有の値動きの大きさも魅力の一つです。
知っておくべきリスク
- 実績がまだない(これからBTC購入開始)
- Bakkt本体の経営状況に影響を受ける
- 具体的な購入計画やスケジュールが不透明
- 小型株ゆえに流動性が低く、値動きが激しい可能性
投資家へのアドバイス
Bitcoin Japanは「ハイリスク・ハイリターンの新興銘柄」です。実績がない分リスクは高いものの、これからの成長ストーリーに初期段階から参加できるという魅力があります。特に、配当還元を重視する投資家にとっては、ビットコイン関連株で配当を得られる数少ない選択肢となるでしょう。ただし、ポートフォリオの一部として少額投資にとどめ、今後の具体的なBTC購入発表を待つのが賢明です。
あなたに合った投資先は?|3つのタイプ別おすすめ
【実績重視型】世界最大の安心感を求める
→ Strategy(MSTR)
- 5年間の実績と信頼性を重視
- 米国株に抵抗がない
- ドル建て資産を持ちたい
- 長期的な視点で投資したい
【成長期待型】高いリターンを狙いたい
→ メタプラネット(3350)
- 高いBTCイールドに魅力を感じる
- 調整局面での押し目買いを狙っている
- NISA枠を活用したい
- ボラティリティを楽しめる
【初期参入型】新しいストーリーに賭けたい
→ Bitcoin Japan(8105)
- これからの成長に期待
- 配当も欲しい
- 少額で大きな値動きを楽しみたい
- 小型株投資の経験がある
3社の基本データ比較
| 項目 | Strategy(米国) | メタプラネット(日本) | Bitcoin Japan(日本) |
|---|---|---|---|
| BTC保有量 | 約64万BTC | 約3万BTC | これから本格始動 |
| 時価総額 | 約12兆円 | 約6,000億円 | 約500億円 |
| 取引市場 | NASDAQ(米国) | 東証スタンダード | 東証スタンダード |
| ティッカー | MSTR | 3350 | 8105 |
| 現在の状況 | 調整局面(BTC連動) | 調整局面 | 新生スタート |
※2025年11月時点。ビットコイン価格の変動により、各社株価も大きく変動します。
3社共通の投資メリット
どの企業を選んでも、以下のメリットがあります:
1. ビットコインを間接的に保有できる
- 取引所口座を開設する必要なし
- 秘密鍵の管理不要
- ハッキングリスクなし
- 複雑な確定申告も不要(特定口座の場合)
2. 証券口座で気軽に売買
- 株式と同じように売買可能
- 日本株ならNISA対応
- 積立投資も可能
- ストップロス注文などの機能も使える
3. レバレッジ効果への期待
- 各社の資金調達により、ビットコイン価格以上のリターン期待
- 企業の戦略次第でビットコインをアウトパフォーム可能
- BTCイールドによる1株あたりBTC保有量の増加
ビットコインの未来を企業を通じて享受
ビットコインが10万ドルを超え、企業によるビットコイン保有が当たり前になりつつある2025年。Strategy、メタプラネット、Bitcoin Japanの3社は、それぞれ異なるアプローチで、この歴史的な変化の最前線にいます。
- Strategyは「実績と規模」
- メタプラネットは「成長スピード」
- Bitcoin Japanは「新しい可能性」
どの企業も魅力的な投資先ですが、大切なのは自分の投資スタイルとリスク許容度に合った選択をすること。調整局面にある今だからこそ、焦らず、少額から、分散して投資を始めることをおすすめします。
投資を始める前に必ず確認すること
免責事項
本記事は2025年11月9日〜11日時点の情報に基づいており、情報提供を目的としています。特定銘柄の購入を推奨するものではありません。投資判断は必ずご自身の責任で行ってください。株式投資には元本割れのリスクがあります。市場環境は急速に変化するため、投資前に必ず最新のIR情報を確認してください。
投資前の確認事項
- 各社の最新IR情報(Strategy公式、メタプラネットIR、Bitcoin Japan開示資料)
- ビットコイン価格の動向(高ボラティリティに注意)
- 複数の情報源で調査(この記事だけで判断しない)
- 余剰資金の範囲内で投資(生活に影響が出ない金額)
- 分散投資を心がける(1つの銘柄に集中しない)
- 長期的な視点を持つ(短期的な値動きに惑わされない)
投資の基本原則
ビットコイン関連株への投資は、高いリターンが期待できる一方で、大きなリスクも伴います。以下の基本原則を守ることが重要です:
- 少額から始める:最初は1万円〜5万円程度から
- 分散購入する:一度に買わず、価格が下がったタイミングで買い増す
- 積立投資を活用:毎月定額で買い続けることでリスク分散
- 長期保有を前提に:短期的な値動きに一喜一憂しない
ビットコインの未来を信じるなら、その成長を企業を通じて享受する選択肢は、個人投資家にとって大きなチャンスとなるでしょう。







